胆管細胞がんとは?

胆管細胞がんとは、肝内の胆管上皮から発生した悪性腫癌のことで、発生頻度は肝細胞がんと比較して低く、原発性肝臓がんの約3%とされています。胆管細胞がんは早期発見が難しいので、癌が進行した状態で発見されることが多いので、予後は不良とされているのです。胆管細胞がんの早期発見が困難な理由として、発癌の機序が不明であることが挙げられます。これに対して肝細胞がんは、大部分がウイルス性肝炎、肝硬変を発生母地にしていることから、発癌リスクのある患者の特定及び経過観察が可能なのです。近年では腹部超音波検査、CT、MRIなどの画像診断技術の発達により、以前に比べて早期に発見される機会が増えてきています。

腫瘍が増大してくると胆管に影響を及ぼすので、黄疸を発症し、尿の濃染や皮膚掻痒感を訴えることがあります。また胆管炎を併発した場合には、発熱や腹痛を伴うことがあります。3割の患者が初発症状として黄疸を発症しており、一般的に症状が出現してから発見されるケースは、胆管細胞がんの進行が進んでいる場合が多いです。患者の多くは自覚症状が無く、血液検査異常の原因を調べるために行われた画像検査で発見されることが多いようです。

胆管細胞がんは、胆管系に影響を及ぼすので、γ-GTP・LAP・ALPなどの胆道系酵素活性が異常値を示す場合があり、ALP値が早期発見や予後に関係するという報告もされています。また黄疸を発症している場合にはビリルビン値が上昇して、胆管炎を併発する場合は、CRP値の上昇や白血球数の増加が確認されています。腫瘍マーカーはCEAとCA19-9を測定するのですが、CA19-9の方がより陽性率、疾患特異性が高いので重要です。

胆管細胞がんの疑いがある場合には、腹部MRI検査・腹部CT・腹部超音波検査を行い、いずれの検査の場合でも、腫瘍近くの肝臓内の胆管が限局的に拡張していることが特徴です。またCT、MRIでは、特徴的な腫瘍の造影効果があるとされています。

胆管細胞がんの実際の治療では、この他に腹部血管造影、胆道造影検査が治療方針の決定のために行われます。しかし、各種画像診断法を用いても、肝門部胆管癌・肝細胞癌・転移性肝癌との鑑別が困難なものがあり、肝臓以外の臓器(主に胃、大腸)からの転移性肝癌も考えられる場合は特に、これらの内視鏡検査を行います。

胆管細胞がんの治療法(肝切除術)

胆管細胞がんの治療の一つに、腫瘍を含む肝臓を手術で切除する方法があります。この方法が治癒が望める唯一の治療法(2005年時点)とされています。

腫瘤形成型に対しては、肝細胞癌と同様に部分切除もしくは系統切除が行われます。また胆管浸潤型に対しては、癌の拡がり具合によって肝外胆管の切除を含む大規模な肝切除術が行われるケースが多いです。

一方リンパ節転移や遠隔転移がある場合は、切除による生存期間の改善が見込めないので適応にならないのです。

胆管細胞がんの治療法(放射線療法)

胆管細胞がんの治療法である放射線治療は、放射線を照射して癌の縮小をねらう方法です。PTCDのルートから胆管内に線源を入れて当てる方法(腔内照射)と、体外から放射線を当てる方法(体外照射)があります。他にも手術にの際に、癌に直接放射線を当てる方法(術中照射)も行われる場合があります。

また、胆管細胞がんの治療法である科学療法は、肝切除が適応とならない場合に行われます。しかし2005年時点では効果の高い抗癌剤は存在しておらず、標準的投薬法も確立していないのです。





胆管細胞がんの治療法(減黄術)

減黄術は、実際は胆管細胞がんに対しての治療ではありませんが、胆管浸潤型では閉塞性黄疸が出現するので、これに対しての治療です。

経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)は、体外から胆管へ細い管を入れ、胆汁を体外へ排出する方法です。

内視鏡的逆行性胆道ドレナージ(ERBD)は、内視鏡(胃カメラ)を用いて十二指腸乳頭部から胆管へ細い管を入れ、狭窄部の上まで進めて胆汁を流すトンネルをつくる方法です。

胆道ステント留置は、胆管の狭窄部にステントと呼ばれるバネでできた筒を入れ、狭窄部を拡張させることにより胆汁の流れを良くする方法です。